ヘッドライトの話

2000年に発売されたペツルの初代ティカ。
世界で初めてLEDを使用したヘッドライトで当時のエポックメイキングでした。
当時は明るさがどうこうよりも、白熱電球と単3電池を使用したナショナル(パナソニックじゃないよ)のヘッドライトが重く嵩張って荷物になっていたところ、極端に小さく軽くなったLEDヘッドライトに時代の進化を感じたわけです。
あれから約四半世紀たち、様々なメーカーとモデルが世にリリースされていますが、選択肢が多く購入時に迷う方も多いのではないでしょうか?
また使用頻度(出番)が少ないため、コストをかける理由もなくエントリーモデルが中心に売れているのも事実でしょう。
価格の差は基本的に明るさとバッテリー、重量が要因として絡んできます。
とはいえ、ご予算が許す限りいいモデルを所有しておくことは精神的なバックアップに繋がります。
明るすぎて困ることはありませんし、バッテリーの持ちも長ければ万が一夜間行動になっても心配の要素が減ります。

今はなき”OS by Petzl”で照射距離と時間をカスタマイズできたティカRXP。
ロングレースでは程よい明るさとバッテリーのバランスを重視したカスタムで重宝していました。
使用履歴で言うとペツルが長く、某D社も使用していましたが製品寿命がやけに短くサヨナラしました。
前置きが長くなりましたが、Arataの紹介です。

当時展示会でサンプルを見た時に、ペツルのビンディの対抗馬を出すのかなと思っていました。
(現在ビンディからスイフトLTにバトンタッチしていますね。)
ビンディのコンセプトはとても良かったのですが、あくまでサブレベルであってメインライトには使いにくい中途半端なスペックでした。
(使っている方には失礼な言い方で申し訳ありません)
軽量+コンパクト+ハイスペックが全てのギアにおけるキーワードのなか、ヘッドライトに関してややこしいのはArata HPでも
触れているANSIの世界基準でした。
ANSIは要は明るさと時間のテスト結果を各製品で公開したものです。
| 光束(lm) | パワー:600 / ミドル:250 / ロー:10 |
| 照射距離(m) | パワー:150 / ミドル:100 / ロー:20 |
| 点灯時間(h) | パワー:10 / ミドル:15 / ロー:120 |
この表のミドルを見ますと、「250lmの明るさが、100m先まで照らしてくれて、15時間バッテリーが持つ」ように思います。
しかし実際は(いくつかのパターンがあるようですが)ほとんどの明るさ(lm)はほんの最初だけで放物線のように下がり、最終的にはかろうじて点いているだけ(月明かり)でして。。
販売時に伝えていなかったりANSI基準なのかどうかさえわかりにくいメーカーHPもあります。

*ペツルより拝借
そういった使ってみないとわからない理由があるので、要不要に関係なく、予算が許す限りハイスペックなものをおすすめしてきたわけです。
さて、ビンディはMAX200lmですが個人的に使用するのはそのゾーンだけで真ん中とLOWは全く不要でした。
似たようなスペックだとどうなんだろうとシゲシゲとArataサンプルを見てました。
S氏の回路についての話の内容は理解できたのは3分の1くらいですかねww 専門的すぎて。
話の中で「明るさを一定に保てる」と言うのは半信半疑でした。
しかし思い返せば上述のティカRXPは照射距離と時間に制限があったものの、光量はアプリで一定に調節できていたのです。
その際の明るさは200lmにしていました。
周りに誰かがいれば問題ないのでしょうが、夜間ソロで走り続けるパートを配慮するとそのくらいあったほうが安心だったからです。
また最新のペツル・スイフトRL はマイナーチェンジ後1100lm発揮しますが実用性を考えるとそこまでは不要に思います。
リアクティブモード(周りの光を感知し明るさを調整する機能)の中(25lm~275lm)で時間は7~45hとなっていますが、
実際FUJI100では10時間持ったか、持たなかったくらいです。
予備バッテリーを持っていますが、個人的な感覚だと意外に早く切れたなと感じました。
世界基準の規格とはいえ、カタログのスペックはあくまで参考程度にしかなりません。
AHL-250はそのコンパクト性、軽量性がカスタマーに受けやすいと思います。
しかし最も評価されるべき点は、「必要な明るさを一定時間キープする」機能です。
長距離レースを除く夜間行動に十分対応しますので、今一度ヘッドライトのアップデートを是非検討してください。